レーザー加工・彫刻の料金の決め方と相場

最終更新:2026年6月7日 ・ 対象:レーザー加工を副業・ハンドメイド販売にする方

レーザー加工の料金は「加工時間 × 時間単価 + 材料費 + 消耗品など」で原価を出し、そこに利益を乗せ、最後に販売手数料を“割り戻し”で上乗せして決めます。いちばんの落とし穴は、機械が動いている時間(あなたの時間単価)と、minne/Creemaなどの手数料を価格に入れ忘れること。この記事で、赤字にならない価格の作り方を式と具体例で示します。

この記事の内容
  1. 料金の基本式
  2. 時間単価をいくらにする?
  3. 販売手数料は「割り戻し」で上乗せ
  4. 具体例:木製キーホルダーを彫って売る
  5. セットアップ費・特急料金
  6. よくある質問

料金の基本式

レーザー加工の値付けは「機械時間でいくら」という考え方が基本です。まず原価を出します。

原価 = 加工時間 × 時間単価 + 材料費 + 消耗品など
販売価格 =(原価 + 利益)÷(1 − 手数料率)

消耗品にはレンズ・ノズル・集塵フィルター・電気代などが含まれます。趣味の範囲なら「時間単価+材料費」だけでも構いませんが、時間単価をゼロにしないのが最大のコツ。これを忘れると、売れても自分の手間賃が残りません。

時間単価をいくらにする?

正直に言うと、レーザー加工の時間単価には日本で公開された確立した相場はありません(地域・機械・スキルで大きく変わるため)。参考として、海外では1分あたり1〜3ドル(約150〜450円)がよく使われ、$1.50〜$2.00/分が一般的とされます。これを出発点に、自分の機械・地域に合わせて調整します。

立ち位置時間単価の目安(1分あたり)
趣味の延長・まず売ってみたい100〜150円
副業として利益を出したい150〜300円
本業・受注を増やしたい300〜450円以上

機械の購入費を回収したいなら、本体価格 ÷ 想定の総稼働時間を「機械の減価償却ぶん」として時間単価に足す考え方もあります。例えば10万円の機械を500時間使う想定なら、1時間あたり200円(=約3.3円/分)が機械ぶんです。

販売手数料は「割り戻し」で上乗せ

minne・Creema・メルカリなどで売ると、売れたときに販売価格の約10〜11%が手数料として引かれます。だから「原価+利益」をそのまま価格にすると、手数料ぶん利益が削れます。

販売サイト販売手数料(2026年)
minne約10.89%(PLUS会員10.56%)
Creema約11%(税込)
メルカリ10%
BASE3.6%+40円+サービス料3%

そこで「原価+利益」を (1 − 手数料率) で割り戻します。手数料11%なら「÷0.89」。こうすれば手数料を引かれても狙った利益が手元に残ります。
※手数料は変更されることがあります。最新の率は各サイトの公式でご確認ください。

具体例:木製キーホルダーを彫って売る

加工時間8分・時間単価200円・材料(木札+金具)120円・消耗品など30円・利益率40%・Creema(手数料11%)の場合。

項目金額
加工時間(8分 × 200円)1,600円
材料費+消耗品150円
原価 合計1,750円
利益(原価 × 40%)700円
手数料込みの推奨価格(÷0.89)約 2,750円

「材料120円だから500円でいいか」と付けると、8分間の手間賃も手数料も回収できず、実質タダ働き+赤字です。時間を価格に入れるだけで、価格は大きく変わります。なお加工時間が読みにくい場合は、下のツールに加工時間を入れて逆算するのが早いです。

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セットアップ費・特急料金も忘れずに

1点ものや初回注文では、加工そのものより準備(データ作成・試し切り・位置合わせ)に時間がかかります。これを毎回ただ働きにしないために、次を上乗せするのが一般的です。

💡 時間単価は3〜6か月ごとに見直すのがおすすめです。慣れて速く作れるようになったら時間は減り、固定客がつけば単価を上げられます。

よくある質問

Q. レーザー加工の料金相場はいくらですか?

A. 日本で公開された確立した相場はありません。海外では1分あたり1〜3ドル(約150〜450円)が目安として使われます。地域・機械・スキルで幅が大きいため、この範囲を出発点に自分で設定するのが現実的です。

Q. 手数料はどう価格に反映すればいい?

A. 価格に「足す」のではなく「割り戻し」ます。原価+利益を (1 − 手数料率) で割ると、手数料を引かれても狙った手取りが残ります。minneやCreemaは約10〜11%です。

Q. 時間単価が決められません。

A. まずは1分100〜200円で始め、赤字にならないか確認します。慣れて速くなったら、または受注が増えたら単価を上げます。機械の購入費を回収したい場合は、本体価格÷想定総稼働時間を時間単価に足します。

Q. 安く受けて実績を作るのはあり?

A. ありですが、時間単価を下げる形にとどめ、材料費・消耗品・手数料は必ず回収できる価格にしましょう。原価を割る受注は実績ではなく持ち出しになります。