Zapier vs Make vs n8n を実運用で比較 (2026年版、料金/日本語/連携先)
ノーコード自動化選定の決定打、3ツール並行運用の実測結果

あなたが業務自動化のためにノーコードツールを選ぼうとしているなら、Zapier・Make・n8nの3択は避けて通れません。私はGramShift開発の周辺タスク (note自動投稿の構成検討、Discord通知の試作、Stripe webhookのテスト連携) で3ツールすべてを実運用してきました。この記事では2026年5月時点の料金・日本語対応・連携先数・セルフホスト可否を、移行時に踏み抜いた落とし穴と一緒に整理します。
料金比較: 同じ「月3,000タスク」を回した場合の実コスト
同じワークフロー (月3,000タスク = 1日100回程度の自動実行) を回した場合の月コスト実測値はこうなります。
| ツール | 無料プラン | 3,000タスク料金 | 備考 |
|---|---|---|---|
| Zapier | 100タスク/月 | 約 $19/月 (Starter) | マルチステップは Professional 必須、$49/月 |
| Make | 1,000 ops/月 | 約 $9/月 (Core 10K ops) | 1タスク=複数opsの計算、注意 |
| n8n Cloud | なし (試用14日) | 約 $20/月 (Starter) | セルフホスト版は完全無料 |
| n8n セルフホスト | 無制限 | 0円 (VPS代のみ) | 運用工数あり、推奨 |
コスト面の結論は明確で、月3,000タスク規模なら Make Core ($9/月) が最安、n8n セルフホスト が無料、Zapier は同条件で約2倍の料金です。私はGramShift関連の Worker を n8n セルフホストに切り替えて、月コストを $50 から 0 円に圧縮しました。
連携先サービス数とエコシステム
連携可能なサービス数で見ると、Zapier が大きく多く、その差はざっくり以下の比率になります。
- Zapier: 6,000+ 連携、SaaS 連携の網羅性は他を圧倒
- Make: 約 1,500 連携、主要SaaSはカバー
- n8n: 約 400 連携、ただし HTTP Request ノードで自前連携を作りやすい
マイナー SaaS (例えば日本のローカル決済サービスや、特定の業界SaaS) と連携したい場合は Zapier が選択肢として浮上します。私は Stripe・Discord・Notion・Google Drive・Slack といった主要連携で困った経験は3ツールとも一度もありませんでしたが、ある日「日本のメール配信サービスと繋ぎたい」となった時に Zapier だけが対応していて、その案件だけ Zapier を使った経験があります。
日本語UIと公式ドキュメント
日本語の管理画面と公式ドキュメントの充実度は、習得スピードに直結します。実測すると以下です。
- Zapier: UIは日本語化、ドキュメントは主要部分のみ日本語化、深部は英語
- Make: UIは英語のみ、ドキュメントも英語が主、コミュニティに日本人少ない
- n8n: UIは英語のみ、ただしドキュメントは充実、日本人開発者コミュニティが活発
非エンジニア層に渡す前提なら Zapier が有利、エンジニアが触る前提なら n8n が拡張性で勝ちます。私の場合、Worker構築は全部自分でやるため英語UIで困らず、n8n を主力にしています。
セルフホスト可否と所有権
個人開発者にとって重要なのが「データが自分の手元にあるか」です。3ツールの所有権モデルは次のように分かれます。
- Zapier: クラウド SaaS のみ、データは Zapier 社が管理
- Make: クラウド SaaS のみ、データは Make 社が管理
- n8n: セルフホスト可、自前 VPS に Docker で展開可能
n8n セルフホストの設定は、Docker さえ動けば 30分で完了します。実際に私が立てた最小構成のコマンドはこうです。
docker volume create n8n_data
docker run -d --name n8n \
--restart unless-stopped \
-p 5678:5678 \
-e GENERIC_TIMEZONE="Asia/Tokyo" \
-e N8N_BASIC_AUTH_ACTIVE=true \
-e N8N_BASIC_AUTH_USER=admin \
-e N8N_BASIC_AUTH_PASSWORD=YOUR_PASSWORD \
-v n8n_data:/home/node/.n8n \
n8nio/n8n
このコマンドで n8n が http://localhost:5678 で立ち上がります。ConoHa VPS の 2GB プランで余裕に動き、月数万タスクこなしてもメモリは 300MB 程度です。
移行時に踏み抜いた3つの罠
Zapier から n8n セルフホストに移行する際、私は3つの問題に遭遇しました。同じ移行をするなら最初から対策しておくべき点です。
第一は 環境変数の渡し方。Zapier は管理画面で変数を保存できますが、n8n では .env ファイル or Docker の -e オプションで渡す必要があります。コードリポジトリにシークレットを書かないよう、最初から .env 運用に統一すべきです。第二は cron スケジュール表記。Zapier は GUI 設定ですが、n8n は cron 表記 (例: 0 10 * * * で毎日10時) を理解する必要があります。第三は エラー時の通知。Zapier は失敗を自動でメール通知しますが、n8n は自前で On Error ワークフローを組まないと黙って失敗します。Discord webhook ノードで通知させる構成が王道です。
結論: 規模別の最適解
3ツール比較の結論を、個人開発の規模別に整理するとこうなります。月100タスクまでなら Zapier 無料枠で十分、月1,000-5,000タスクなら Make Core $9/月、月数万タスクや所有権重視なら n8n セルフホスト、マイナーSaaS連携なら Zapier 有料、と使い分けるのが現実解です。
私の現在の構成は n8n セルフホストを主力に、Zapier の無料枠で例外的な連携 (マイナーSaaSへの送信のみ) という二本立てです。月コスト 0円で月10,000タスク以上を処理しています。
関連記事は AIワークフローカテゴリ と 自動化レシピカテゴリ にも蓄積しています。
Claude Code を使った大量サイト運営でこれらツール選定をどう判断したかの実装ログは 3サイト114記事のアフィリンク最適化を半日で完走させた実装ログ と ConoHa VPS 2GB プラン半年運用ガイド もご参照ください。